【11月30日開催】第7回東大卒業生と語る会東京企画参加レポート

はじめに―東京企画概要
 11月30日、東大卒業生と語る会東京企画が東京大学駒場キャンパスにて開催されました。
 この企画は、2020年にオリンピックを控えた東京が、今現在どのような都市であるのか、そして今後より魅力的な都市になっていくためには何が必要なのか、様々な分野で活躍されている卒業生の方々と共に多角的な視点から考えよう、という企画です。
 大学教授、国家公務員、ディベロッパー、建築家、文化人類学者と多岐にわたる業種の卒業生の方々にご参加いただきました。この記事では、そんな東京企画の様子をまとめてみたいと思います!

パネルディスカッション
 パネルディスカッションは、まずそれぞれの卒業生がご自身の経歴やご職業、東京との関わり方についてプレゼンを行い、その後にいくつかの共通トピックについて意見を述べてもらう、という形で進行していきました。
 特に印象に残ったお話を幾つか挙げてみます。
・オリンピックは東京の都市開発のためのものではない
 これは、「オリンピックに向けた再開発」というディスカッションテーマの中で出てきた議論です。東京オリンピックに向けて、様々な施設が新しく建設されたり、道路や交通などハード面での改善がなされているのは事実です。しかしながら、それはあくまで必要な整備に過ぎず、大切なのは「東京に対する考え方を変える」というムーブメントそのものだということでした。確かに、2020年という具体的な目標ができたことで、そこに向かって何か運動を起こそうとしている人、東京についてもう一度考えてみようと感じた人は多いのではないかと思います。
・全てが綺麗に管理されている都市が魅力的な都市ではない。
 「東京の課題」というトピックの中であがった議論です。事前に参加者から集めた「東京の課題だと思う点」の中に「東京は汚い」といった旨のコメントがあり、そこから発展しました。卒業生の方の意見としては、東京が必ずしも「汚い」とは言えないとのこと。また、必ずしもきれいなものだけで構成されている都市が魅力的な都市だとはいえない。カオティックなものや雑多なもの、様々な部分があることで全体として魅力的な都市になるのではないか、というお話でした。都市開発を「計画的」に行い、都市の統制を行う行政やディベロッパーの方の視点に対して、「美意識」や「感性」「予測し得ないもの」といった要素が建築家や学者の方の視点として提案され、学際的な議論の面白さを感じたと同時に、自分自身でもっとこの話題について思考を深めてみたいと思いました。
 パネルディスカッションでは、このように卒業生の方々一人一人の視点がからみ合っていて非常に面白かったです。「東京」という一つの切り口から自然観や人間観など様々なものが見えてきました。
また、個人としての意見と、各々の職業を背負った立場としての意見をそれぞれ伺うことができた点も有意義でした。

グループディスカッション

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 「東京の魅力を捉え直す、7つ目の指標を考えよう」これが、グループディスカッションで私たちに与えられた課題です。
 この企画では、参考資料としてはじめに森記念財団が発行している「世界の都市総合力ランキング」というものが参加者全員に配布されていました。東京のランクは4位。アジア諸国が急成長している中で、今後ランクを上げる、維持するためにどういった視点が必要か、どのような指標であれば東京の強みを生かせるかについて話し合いました。
 まずはアイスブレイク。各グループメンバーが自己紹介と、加えて東京の好きな街を発表しました。それぞれの好きな街について、その歴史や豆知識を卒業生の方が示して下さり、一気にグループとしてまとまることができました。その後、東京とはどんな都市か、各自の意見を述べ合いながら、最終的に筆者のグループでは「地域性のパッチワーク」という指標を提案しました。これは、一つの都市がさらに細かい地域ごとにそれぞれの色をもっている、ということを意味します。東京と言っても、浅草と渋谷は全然違うし、吉祥寺もまた違うし、独自の個性を持った色々な地域があるよね、という共通認識から生まれました。
 最後に各グループの指標を発表を通してシェアしたのですが、一つとして同じものはなく、東京の魅力には多くの可能性があるのだと感じることができました。

まとめ
 全体を通して感じたことは、「都市って面白い!」ということと、「東京、というキーワードを核として、様々な分野がこんな風につながることができるんだ」ということでした。私は地方出身ということもあり、東京についてまだ見識が浅いのですが、これから積極的に東京について知り、東京の魅力をもっと感じたいと思います。また、何か一つのテーマについて、文理を超えてディスカッションする場というのにも今後もっと関わっていきたいと思いました。東京企画に携わっていただいたみなさま、本当に有意義な時間をありがとうございました。

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